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QGIS

第1回 座標参照系(CRS)とは?

QGIS の CRS の設定って何?

GIS を使う上で必要となる知識の一つに、「座標参照系」というものがあります。 GIS の中でも少々難しい部分ですが、ここでは GIS を使用する際のポイントをいくつかご紹介させていただきます。
座標参照系(CRS:Coordinate Reference System)は、GIS の中で一般的に使用されている位置を表す決まりのことです。
ヒトは住所から地図上の位置がわかりますが、GIS は座標値がないと位置がわかりません。 下表のように、東京スカイツリーの位置を住所ではなく、GIS へは座標値で教えます。

東京スカイツリーの位置

住所 東京都 墨田区 押上1丁目1−2
地理座標系(*) 北緯 35.71034 度
東経 139.8112 度
投影座標系(**) X - 32167.859 m
Y - 2046.668 m

(*) JGD2011 の場合  (**) JGD2011 / 平面直角座標系 第IX系の場合

座標参照系は大きく分けて、「地理座標系」と「投影座標系」の2種類があります。 地理座標系は地球を球体とみなし、緯度経度で位置を表します。
投影座標系は地球の狭い範囲の一部を平面へ投影し、ある原点からの X 方向と Y 方向の距離で位置を表します。
投影後のデータは、GIS 上でより正確な距離や面積、角度を測ることができます。

日本の位置に関する詳しい説明はこちら(国土地理院ウェブサイト)

EPSG コードって何?

QGIS で座標参照系を設定する際に、” EPSG XXXX “ という表記もみられます。 「EPSG( European Petroleum Survey Group )コード」と呼ばれるもので、各国の様々な測地系や投影法に対して、ユニークな ID 番号を振り分けたものです。

座標参照系の社員番号や学籍番号のようなものと捉えていただければ大丈夫です。
EPSG コードは重複がないので、業務などでよく使う座標参照系のEPSGコードを覚えておくと便利です。

EPSG コードの例

次回は、CRS は何を選べば良いの?

今回は座標参照系について、図を用いてご紹介しました。

次回は、QGIS を使用する際に座標参照系の種類と、具体的に何を選べば良いかについてご紹介いたします。

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